問題集では、当事者を扱う頁から4問出ています。とくに「被保険者」は保険の種類によって意味が変わるので、種類ごとに整理しておきます。
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お金の流れで4者を整理する
保険料を払うのが保険契約者、保険金を払うのが保険者、保険の対象になる人が被保険者、保険金を受け取る人が保険金受取人、と考えると全体がつかめます。
保険者は、事故が起きたときに保険金を支払う義務を負う側で、少額短期保険業者などがあたります。保険契約者は、自分の名前で申し込んで契約を結び、保険料を支払う義務を負う人です。個人だけでなく法人も保険契約者になれます。
被保険者は保険の種類で意味が変わる
損害保険の被保険者は、損害を受けるおそれがあり、保険金を受け取る権利を持つ人です。家財保険なら、家財が焼けて損をする人がこれにあたります。
生命保険の被保険者は、その人の死亡や生存が保険金支払いの条件になる人です。傷害疾病定額保険の被保険者は、ケガや病気の対象となる人で、保険金を受け取る権利を必ず持つとは限りません。
生命保険や傷害疾病定額保険では、保険金を受け取る人を保険金受取人として決めます。特定の人を指名する方法のほか、「法定相続人」のように範囲で決める方法もあります。
契約者と利益を受ける人が違う契約
契約者以外の人が利益を受ける契約を「第三者のためにする保険契約」といいます。利益を受けるのは、損害保険では被保険者、生命保険や傷害疾病定額保険では保険金受取人です。
契約者と被保険者が違う死亡保険は「他人の生命の保険契約」と呼ばれ、被保険者の同意がなければ無効です。同意がないと、本人が知らないまま、その人の死亡を条件とする契約が結ばれることになってしまうからです。
なお、保険金を支払う側の「保険者」と、保険の対象になる「被保険者」は名前が似ているので、問題文を読むときは「者」の前の一語まで確かめる習慣をつけましょう。
保険の種類ごとに当てはめる
家財保険で、家財の持ち主が自分で契約すれば、契約者と被保険者は同じ人です。家財が損害を受けたときに保険金を受け取る権利を持つのは被保険者で、「保険の対象」は家財そのもの(保険の目的物)です。
死亡保険では、保険の対象は被保険者という人そのものです。夫が契約者で妻が被保険者、子が受取人というように、3者が別々になることもあります。このとき契約者と被保険者が違うので、被保険者である妻の同意が必要です。
法人が契約者になることもできるので、会社が契約者になって従業員を被保険者にする契約も考えられます。立場の名前と、その立場にある人の組み合わせを、例に当てはめて確かめておきましょう。
取り違えやすいところ
- 保険者を「保険金を受け取る人」とする文は誤りです。保険者は保険金を支払う義務を負う側です。
- 「保険契約者は自然人に限られ、法人はなれない」とする文は誤りです。法人も保険契約者になれます。
- 「傷害疾病定額保険の被保険者は必ず保険金を受け取る権利を持つ」とする文は誤りです。受け取る権利を持つとは限りません。