問題集ではこの範囲の頁から2問ですが、数字を入れ替えた正誤問題が作りやすい論点で、本サイトの問題でも数字の取り違えを扱っています。
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小規模事業者であること
少額短期保険業者は、前の事業年度の年間収受保険料が50億円以下の小規模事業者でなければなりません。年間収受保険料は、受け取った保険料に再保険の返れい金を足し、支払った再保険料と解約返れい金を差し引いて計算します。
事業が大きくなって50億円を超えるような規模になれば、もはや「小規模事業者」の枠には収まらない、という位置づけです。
保護機構の対象外と、供託金
保険会社の契約は保険契約者保護機構で保護されますが、少額短期保険業者の契約は対象外です。そのため募集人は、書面の交付か電磁的な方法で、保護機構の対象外であることを契約者に説明しなければなりません。
一方で、少額短期保険業者には供託金の制度があります。事業を始めるときに1,000万円、その後は毎事業年度、1,000万円に前の事業年度の年間収受保険料の5%を加えた額を供託します。事業の規模が大きくなるほど供託する額も増える仕組みです。
資本金と保険料控除
最低資本金は1,000万円で、保険会社の10億円より大幅に低く設定されています。始め方も、保険会社が免許制であるのに対して、少額短期保険業者は財務局への登録制です。
また、少額短期保険業者の商品には、生命保険料控除や地震保険料控除が適用されません。顧客に税金上の扱いを聞かれたときに、保険会社の商品と同じだと説明しないよう注意します。
ほかに、責任準備金の積立てやソルベンシー・マージン比率など、保険業者として支払いの能力を保つための規制も受けます。
供託金の額を計算してみる
説明のための例として、前の事業年度の年間収受保険料が20億円の業者なら、その年の供託金は1,000万円+20億円×5%=1億1,000万円です。開始時の1,000万円は固定で、その後は事業の規模に比例して増えていきます。
年間収受保険料は「受け取った保険料の合計」そのままではなく、再保険の返れい金を足し、支払った再保険料と解約返れい金を引いた額です。問題文に計算の要素が書かれている場合は、足すものと引くものを取り違えないようにします。
取り違えやすいところ
- 年間収受保険料を「30億円」、開始時の供託金を「5,000万円」、資本金を「1億円」「10億円」とする文は誤りです。10億円は保険会社の資本金です。
- 「少額短期保険業者の契約も保険契約者保護機構の対象になる」とする文は誤りです。
- 「少額短期保険の商品にも生命保険料控除や地震保険料控除が適用される」とする文は誤りです。