代理と媒介の違い(契約締結権・告知受領権・保険料受領権)

同じ募集人でも、代理か媒介かで持っている権限が大きく違います。顧客への説明にも関わる論点です。

問題集では、代理と媒介の頁から2問出ています。権限の違いは、契約をその場で成立させられるかどうかに表れます。

代理は「業者に代わって決める」

代理を行う募集人は、業者に代わって契約を結ぶ権限、顧客からの告知を受け取る権限、保険料を受け取る権限を持ちます。そのため、申込みを受けて承諾し、保険料を受け取って領収証を渡すところまでを募集人が行い、業者へ契約を報告して保険料を精算します。保険証券は業者が発行します。

媒介は「業者につなぐ」

媒介を行う募集人は、契約を結ぶ権限も、告知を受け取る権限も、保険料を受け取る権限も持ちません。申込みを受け付けて業者に取り次ぎ、承諾するかどうかは業者が決めます。

ただし、第1回保険料充当金(最初の保険料にあてるお金)は受け取ることができ、その領収証も発行します。「媒介はお金をいっさい受け取れない」わけではない点が、試験でよく狙われます。

生命保険の募集人が通常「媒介」である理由

損害保険の募集人は通常「代理」、生命保険の募集人は通常「媒介」です。生命保険では、被保険者の健康状態などを書いた告知書を業者が自ら確かめてから、引き受けるかどうかを判断する必要があるためです。募集人がその場で承諾する形は、こうした確認の手順になじみません。

代理か媒介かは、顧客にとっても重要です。そのため募集人は、自分が代理か媒介か、告知受領権を持っているかどうかを、顧客に説明する義務があります(権限等の説明)。説明しなかった場合は、登録の取消しまたは6か月以内の業務停止の対象です。

どちらでも共通する業務

代理か媒介かにかかわらず、募集人は勧誘、商品の説明、契約の変更や解約の受付、契約の維持・管理、事故の報告の受付と業者への報告などを行います。違いが出るのは、契約の成立、告知の受領、保険料の受領という「お金と契約の成立に関わる場面」です。

事務の流れで比べる

代理の場合は、募集人が申込みを受けて承諾し、保険料を受け取って領収証を渡したうえで、業者に契約を報告して保険料を精算します。その後、業者が保険証券を発行します。

媒介の場合は、募集人が申込みを受け付けて第1回保険料充当金を受け取り、領収証を渡します。承諾するかどうかは業者が判断し、承諾したら業者が保険証券を発行します。

どちらの場合も、顧客から告知を受けるときには、自分に告知受領権があるかどうかを説明しておきます。

取り違えやすいところ

この論点の問題